4月から仕事復帰して改めて思ったけど

「日本の学校と違う!」
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海外の小学校といろいろ違う

前年度と新年度の間が短い(というかほぼ無い)

日本は3月31日まで前年度,4月1日から新年度となっています。今年は4月5日に新任式,1学期の始業式,担任発表,というスケジュールでした。毎年「3月,4月は一番やることが多い」と(私は)思っていますが,海外の小学校と比べるとさらにそう思います。なぜなら私がお世話になったイギリス,フィンランド,ニュージーランドの小学校には前年度と新年度の間に夏休みやクリスマス休暇があるからです。日本では子どもが春休み中(しかも短い)も教員は新年度のことで頭がいっぱいで準備に追われています。ここに転勤,さらに引っ越しが入ったらそれはもう多忙の極みです。

離任式と新任式がある

海外の学校の先生にびっくりされたことの1つに「教員の転勤(公立の学校)」があります。なぜなら彼らは自分で働く学校を選び,応募し,面接などで合格し,その学校で好きなだけ10年でも20年でも働いてよいからです。だから私が「我々,公立学校の職員は自分で学校を選べない,大体5年くらいで別の学校に行く,だから必ず毎年4月に同僚が何人か変わる」といったことを言うと毎回驚かれました。私達は働くエリアが家から遠ければ引っ越しや単身赴任もあるので,それも海外の先生からしたら「信じられない」という反応でした。

海外の先生から「友達(仲のいい同僚ということ)と離れてしまって寂しいでしょう」というようなこともよく言われました。

私が行ったイギリス,フィンランド,ニュージーランドの学校はスタッフ個人の都合で出たり入ったりはあるものの(あとは万が一,違法行為のようなものがあったら出されるかもしれません),日本のように教育委員会が毎年人事異動させるシステムはないと教えてもらいました。長年勤めた先生が学校を去るときに集会の場で挨拶することはあっても,日本の学校のように毎年,年度末に「離任式」がある,ということはありません。

帰国した今年の3月末に1年ぶりに離任式に参加して,寂しい気持ちになりながら

これも海外では当たり前じゃないんだなぁ

と思いながら,先生達が次々とスピーチされるのを聞きました。

ゴム印(児童名のスタンプ)がある

海外の学校で一度もゴム印を見なかったので,1年ぶりに児童名のゴム印が並んでいるのを見て,なんだか懐かしい気持ちになりました。そして,「本当に要るのだろうか?」と思いました。ゴム印を作っている業者の方には申し訳ないのですが,学校でゴム印を使う場面がどんどん減ってきています。昔は通知表にも出席簿にも縦割り清掃名簿にもその他もろもろにもゴム印を押していましたが,どんどんデジタル化しているためゴム印を押す機会が激減しております。

私は元々ゴム印を押すのが苦手でデジタル化大歓迎の立場です。ゴム印は時間がかかるし,汚れるし,置き場所が要るし,年度末に新しいクラスごとに仕分けする必要があります。海外で使っている学校を見なかったこともあり,ますます「ゴム印って本当に要るのだろうか?」と思うようになりました。

出勤簿への押印がある

そもそもハンコ文化が無いので当たり前かもしれませんが,海外の学校に出勤簿への押印はありません。私は12年間,思考停止で押印していました。すっかり習慣になっていたはずですが,1年間していなかったら見事に習慣が無くなっていました。「あ,押印しなきゃ」と思って,少々面倒な気持ちで押印しています。

小中学校 FAX連絡や出勤簿への押印 再来年度中に原則廃止へ(NHKニュース)

新入生の大量の文房具やノートなどに記名をする

今年度は1年生担任になりました。そのため入学式前にいろいろと準備に追われました。1年生担任は大量の記名をします。名前を印刷したシールをできるだけ使ったとしても,そのシールを引き出しやロッカー,靴箱,ファイルなどに貼ったり,名札や下敷き,粘土板などはシールではなく名前を直接書いたりと,とにかく記名記名記名の毎日です。おかげで入学前に子どもの名前を自然に覚えるのは「1年担任あるある」かと思います。

こちらの記事「日本の学校と違う!」と思ったことクイズ*イギリス①に書いたとおり,私が行ったイギリスの学校は1年生~5年生は学校が用意した文房具を共同で使っており,個人の文房具はありませんでした。つまり個人名が書いてある文房具がありませんでした。子どもも保護者も教員も記名の習慣は日本ほどは無い,と言ってよいと思います。

イギリスの先生がこの大量の記名を見たらどう思うだろう

と思いながらせっせこせっせこ記名をしました。

鉛筆やクレヨン1本1本にまで名前シールを貼ったり名前を書いたりしてくださる日本の保護者の方々に本当に感謝です。

学校の帽子がある(しかも新入生は2種類も)

私が行った海外の学校には”学校指定の帽子”はありませんでした。日本でよく見る校章入りの赤白帽子はもちろん無く,1年生の黄色い帽子もありません。日本に帰ってきて,小学生がみんな同じ帽子をかぶっているのを見て「これって日本らしいんだな」と思いました。

名札がある

私が見た海外の小学生も中学生も名札を付けていませんでした。名前が刺繍してある制服も着ていませんでした。海外の先生達は転勤がなく何年間も同じ学校で働いているためか,全校生徒の名前をだいぶ覚えている印象でした。「だから名札が無くてもいいのかな」と推測中です。

日本は登下校中に何か事故や災害等があったときに名札があると身元が分かりやすい,という理由がありました・・・が,近年は学校外では名札を裏返したり,学校に置いて帰ったりするようになってきました。個人情報を知られて犯罪に巻き込まれないようにするためです。となると,イギリスは保護者と一緒に登下校するので,それも名札が不要な理由かもしれません。

私は日本人の名前ですら覚えるのが苦手なので,海外の学校で「子ども達が名札を付けていたら覚えやすいのになぁ」と何十回も思いました。

海外研修後初めての新年度。新発見がありました。

同じ物事を見ても,ものの見え方が変わった気がしました。新年度スタート,楽しみです。

最後までお読みいただき,ありがとうございました=^_^=

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