ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝

アート・舞台・音楽鑑賞

ナショナル・ポートレート・ギャラリーへ向かいましたが、空腹でまずギャラリー併設のおしゃれなカフェで朝食を取りました。館内の Audrey Green Caféは人気店で込むので早めがオススメというレビューを見たので9時半の開店直後に来店。外からも入れるので美術館が開く前でも大丈夫。

ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝

まだ空いていたので人気の窓際ソファ席をゲットしました。さすがポートレート写真がオシャレに沢山飾ってありました。オードリー・ヘップバーン、マリリン・モンロー、ローレンス・オリヴィエなどがありました。スタッフの方も話しやすく優しかったです。

「イギリスに来たのにまだスコーンを食べていない!」と思い、スコーン1個を頼みました。ちゃんとベリージャムとクロテッドクリーム付きで、この手作りラズベリージャムが最高でした。後味さっぱり、くどくなくて実に美味しかったです。たんぱく質を取ろうと思って頼んだスモークサーモンと野菜サラダのベーグルは量が多くて重かったです。どっしりおなかに来ました。ポットの紅茶はアールグレイをチョイス。おなかいっぱいになりました。高価なおしゃれ朝食でした。

ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝

満腹でナショナル・ポートレート・ギャラリーへ。

ナショナル・ポートレート・ギャラリー

ロンドンの National Portrait Gallery(ナショナル・ポートレート・ギャラリー)は、National Gallery(ナショナル・ギャラリー)のほぼお隣です。場所はどちらもトラファルガー広場周辺。著名な人物の肖像画を展示しています。1856年に設立され、英国の歴史や文化における重要な人物を描いた作品が多く収蔵されています。ギャラリーには肖像画や彫刻、写真作品が含まれています。

この美術館の存在は以前から知ってはいたのですがずっと行かなかったのは、肖像画だらけでなんか自分が見られている気分になるのは微妙だなあ、風景画もある方がいいなあ、と思っていたからです。しかし複数の友人に勧められたので来てみたら人が多くて驚きました。

シェイクスピアの肖像画は旅に出ていて展示しておらず残念

イギリスの博物館、美術館は多くの人の教育のために無料というのがやはり素晴らしいです。家族連れ、子どもも多かったです。スケッチしている人が何人も居ました。正直、描かれている人も画家の名前も分からない肖像画の方が多かったですが、目を引く魅力的な絵もあり、勧められて行ってよかったと思いました。

ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝
Ellen Terry painted by George Frederic Watts

ジョージ・フレデリック・ワッツによるエレン・テリーの肖像画です。ヴィクトリア朝イギリスを代表する女優で、シェイクスピア劇で特に有名だそうです。

肖像画・写真をいくつかご紹介

ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝
Queen Elizabeth I(エリザベス1世)イングランドを強国へ導いたカリスマ的な女王
ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝
Edward Jenner(エドワード・ジェンナー)種痘を開発
ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝
Charles Babbage(チャールズ・バベッジ)計算機の父
ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝
Michael Faraday(マイケル・ファラデー)電磁気学者
ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝
George, Lord Byron(ジョージ・バイロン)詩人
ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝
James Joyce(ジェイムズ・ジョイス)小説家「ユリシーズ」など
ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝
Alan Turing(アラン・チューリング)コンピュータの父
Virginia Woolf(ヴァージニア・ウルフ)小説家「ダロウェイ夫人」など ※姉によって描かれた肖像画
Oscar Wilde(オスカー・ワイルド)作家「幸福な王子」など

プロパガンダ的な役割の例

ナショナル・ポートレート・ギャラリーの朝

The Secret of England’s Greatness「イギリスの偉大さの秘密」
(Queen Victoria presenting a Bible in the Audience Chamber at Windsor)

・ヴィクトリア女王がアフリカ人使節に聖書を渡す場面。
・実際の出来事ではなく、19世紀に広まった逸話をもとにした想像上の歴史画。
・「イギリスの偉大さの源はキリスト教にある」というメッセージを描き、帝国主義・植民地主義を正当化する「文明化の使命」につながるプロパガンダ的作品

これは「Portraits as propaganda」という展示コーナーにありました。この絵は大きいだけでなく、額装も特殊で、聖書が立体的に額縁に取り付けられているのも目を引きました。絵画に限らず、私たちが目にする情報には、多かれ少なかれ「プロパガンダ的な要素」が含まれているのではないでしょうか。なぜなら、情報は完全に「ありのまま」を伝えることが難しいからです。人によって受け取り方も変わります。

そして・・・ネット時代の私たちは、毎日ものすごい量の「肖像画」を見せられているとも言えます。カメラもテレビも雑誌もパソコンもスマホもインターネットもある私たちのように、昔の一般市民は人の写真や人の顔を書いた絵を大量に見ることなどなかったわけです。16世紀の人々が、遠くにいる人物の顔を見る機会は今とは比べものにならない少なさだったでしょう。しかしエリザベス1世のような君主は肖像画だけでなく、硬貨や印刷物などを通して、その顔が人々のもとへ届けられていました。これはイギリスでは今も君主(女王や王)が変わるたびに肖像を作り直して続いています。

500年前の人々が肖像画を見ていたように、私たちも誰かが作った「人のイメージ」を見ています。しかも毎日、しかもAIでディープフェイクまでできる現代。 何が事実なのか、情報を出している側は何が目的でこの情報を出しているのか、クロかシロなのか、グラデーションなのか・・・。情報を出すのも受け取るのも改めてこわいなと思いました。私たち現代人は人類史上最先端を生きていて、情報の受け取り方は人類史上最難関である。100年以上前の絵を見ながらそんなことを考えたポートレートギャラリーの午後でした。

最後までお読みいただき,ありがとうございました=^_^=

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